羽田准教授、嵐田助教ら、極短い電子線パルスの簡便で汎用的な評価手法を開発~テラヘルツ波の低周波成分を効果的に活用~

極めて短いパルス幅を持つ電子線は、物質中の原子や分子の瞬間的な運動を観測するために用いられてきました。この計測技術は、5Gを上回る高速な情報通信の発展などに貢献すると期待されています。計測の時間分解能は電子線のパルス幅によって決まります。しかし、極めて短いパルス電子線のパルス幅を評価する手法は限られており、汎用的かつ簡便に評価する手法はありませんでした。
本研究チームでは、テラヘルツ波を用いたストリーキング法で得られたシグナルの低周波成分をうまく解析すれば、10兆分の1秒以下はもちろん10兆分の1秒以上の電子線パルスを評価できることを示しました。さらに、本手法に必要なテラヘルツ波の強度は数kV/cm以下と弱く、真空装置の中に特殊な計測セットアップを構築しなくても、1兆分の1~10兆分の1秒程度の時間スケールの電子線パルスを評価可能な汎用的で簡便な手法であることを示しました。

詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/technology-materials/20221214000000.html