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  • 平晴希さん、レーザー学会学術講演会 第46年次大会にてPoster Award(優秀賞)を受賞

    2026/01/15

    理工情報生命学術院数理物質科学研究群応用理工学学位プログラム博士前期課程1年次の平晴希さん(指導教員:数理物質系 羽田真毅教授)は、1月13日~1月15日に開催されたレーザー学会学術講演会 第46年次大会において、「THz波によるフェムト秒パルス電子線の偏向制御」という題目で、優秀ポスター発表賞を受賞しました。 ※この記事は、数理物質科学研究群のHPでも紹介されています。 関連リンク 一般社団法人レーザー学会学術講演会 第46回年次大会

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  • 教員インタビュー:伊藤 良一 教授

    2025/12/29

    Q 研究テーマを教えてください 炭素材料(グラフェン)に特異な幾何学構造を付与して今まで発見されていない物性を発現させたり、カーボンニュートラル技術に応用する研究をしています。 Q 研究の内容と、研究の魅力を教えてください 物質の幾何学形状のみを制御することで、物性を制御するという新しい学問を展開しています。例えば、炭素材料では、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラファイトなどがハチの巣型の炭素結合を共有していますが、それらの特性は大きく異なります。なぜ幾何学構造が異なると物性が異なるのか?そして、どのような要素に着目したら狙った物性をデザインできるのか、興味は尽きません。 Q その研究の先にある未来や、あなたが抱く夢を教えてください 自分の研究室を卒業した学生たちが私を追い越し世界に羽ばたいて大きく活躍することが夢です。 Q 研究を始めたきっかけは何ですか? 会社に就職する適性がないと自覚したこと Q 研究以外で熱中していることは何ですか? 研究 Q 日常生活で心がけていることを教えてください。 問いかけることを忘れないようにしています。答えは与えられるものではなく、自分で見つけ出すもの。 Q 応用理工学類/サブプログラムのアピールポイントを教えてください 様々な専門分野を持った先生が自由に研究をしています。何でもできる学類といえます。しかし、裏を返せば、学生の学ぶ自主性が強く求められています。学生自身の学びたいという自主性を育み、学生の研究興味の取りこぼしのないところが応用理工学類の特徴です。 Q 学生へのメッセージをお書きください 今の学生は激動の時代を生きていると思います。凄まじい速さで変化していく世界に流されず、自分の強みが何なのかきちんと見極めて、自身の能力を磨き、世界を引っ張っていけるリーダーになってください。 伊藤 良一 (教授) 固体物理とエネルギー工学に魅力を感じ、研究の道に進む。グラフェンの基礎物性やデバイス応用などの基礎物理の発展、CO₂電気化学還元や水電解を中心とした持続可能なカーボンニュートラル技術の実現を目指す。特に、炭素材料に着目し、金属特性を炭素材料で再現・代替するための学理を探求している。これまで物性やエネルギーに関する基礎・応用研究へ取り組み、多数の科研費プロジェクトや受賞歴を持つ。応用物理学に基づく基礎研究を軸に、社会実装につながる技術の確立を目指している。 詳しくは研究者総覧をご覧ください

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  • 塩谷 海斗さん、CSJ化学フェスタで最優秀ポスター賞受賞

    2025/12/09

    10月22日~10月24日に開催された第15回CSJ化学フェスタにおいて、題目「超高速時間分解電子線回折法を用いた有機発光材料の構造変化の観測」にてポスター発表を行なった塩谷海斗さん(羽田研究室)が大変優秀な発表を行ったとして、最優秀ポスター賞(CSJ化学フェスタ賞)を受賞(10名/1031名)しました。 この記事は研究群のホームページでも掲載されています。

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  • 長尾 梨代さん、PCOS2025 Poster Award(優秀賞)を受賞

    2025/12/02

    理工情報生命学術院数理物質科学研究群応用理工学学位プログラム博士前期課程1年次の長尾梨代さん(指導教員:数理物質系 羽田真毅教授)は、11月24日~11月25日に開催されたThe 37th Symposium on Phase Change Oriented Science (PCOS2025)において、「Direct observation of inter-tube dynamics in photoexcited CNTs」という題目で、優秀賞を受賞しました。 本記事は、研究群のホームページでも掲載されています。

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  • 関場講師ら、見えない水素の動きを捉えた

    2025/12/01

    水素原子はさまざまな材料に侵入しやすい性質を持ちます。隙間の大きな場所を好み、金属中では母体格子で囲まれた四面体サイト(T)や八面体サイト(O)を占有しながら拡散することが知られています。水素の運動を理解するには、量子力学的な取り扱いが欠かせません。質量が小さい水素は、電子同様に波としての性質を示し、低温では量子トンネル効果による拡散が顕著になると考えられています。このような水素の量子的挙動を理解することは、水素生成や水素貯蔵技術の発展のみならず、原子核の運動の本質解明に不可欠です。  しかし、水素原子は軽くて小さいため直接観測することが難しく、特に低温での拡散計測は困難でした。そのため量子的な拡散現象はこれまでほとんど報告されていません。水素原子の「位置」と「移動」を低温で検出することが、水素拡散における量子的性質を観測するための鍵となります。さらに、量子トンネルの機構を解析するには、詳細な温度依存性のデータ取得が欠かせません。  関場講師らは、独自に開発したチャネリング共鳴核反応法を用いて水素位置の解析を行いました。水素吸蔵金属 Pd に 50 K 以下の低温でイオン照射により非平衡的に注入された水素原子は、最安定な O サイトだけでなく、準安定な T サイトを占有することを明らかにしました。さらに、T サイトに置かれた水素は徐々に最安定な O サイトに移動することを見つけました。本研究では電気抵抗に着目し、占有サイトによって電気伝導度が異なることを見出しました。  本研究成果は、水素拡散の量子的性質の理解を深めるとともに、水素生成や貯蔵技術の発展や原子挙動の量子的制御技術の開発に貢献することが期待されます。   本記事はTSUKUBA JOURNALでも紹介されています。

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  • 水電解に関する成果がInt. J. Hydrogen Energyに掲載 伊藤教授ら

    2025/10/06

    伊藤教授らの水電解に関する共同研究の成果論文がInternational Journal of Hydrogen Energyに掲載されました。自然エネルギー電源を活用した際の水電解装置の性能や劣化特性を調査・分析した研究であり、包括的に調査した研究として得られた知見は電解槽の性能や寿命を予測するうえで役に立つことが期待されます。 トヨタモビリティのサイト(外部サイト)でプレスリリースされました! 論文のリンク Performance and durability of a 50-kW proton exchange membrane water electrolyzer using various fluctuating power sourcesKensaku Nagasawa, Hirokazu Kojima, Naoto Todoroki, Toshiaki Matsui, Yoshikazu ItoInternational Journal of Hydrogen Energy 175 (2025) 151356. 関連サイトのリンク ホウ化水素研究センター(外部サイト)

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  • 特殊なダイヤモンドの針を用いて超高速で変化する電場の局所計測に成功 長谷教授ら

    2025/10/01

    ダイヤモンド中の不純物には窒素やホウ素などさまざまな種類があります。その中でも、点欠陥に電子や正孔が捕捉され、発光を伴う種類のものはダイヤモンドを着色させるため、「色中心:カラーセンター」と呼ばれます。色中心には周辺環境の温度や磁場の変化を極めて敏感に検知して量子状態が変わる特性があり、温度や電場を読み取る量子センサーとして用いられています。量子センサーの中でも、ダイヤモンドに導入した窒素―空孔(NV)中心と呼ばれる複合欠陥を用いたセンサーは、まだまだ発展途上の技術ですが、高空間分解能・高感度が要求される細胞内計測やデバイス評価装置のセンサーへの応用など、新しい可能性が期待されています。NV中心を導入したダイヤモンドに電界を加えると、その屈折率が変化するようになります。これは電気光学(EO)効果と呼ばれる現象で、ダイヤモンド単体では実現していませんでした。  長谷教授らは、NV中心を導入したダイヤモンドの超高速EO効果と、原子スケールの空間分解能を有する原子間力顕微鏡(AFM)技術とを融合し、フェムト秒(fs=1000兆分の1秒)の時間分解能とナノメートル(nm=10億分の1メートル)の空間分解能で局所的な電場のダイナミックスを測定できる、時空間極限電場センシング技術を開発しました。そして、このセンシング技術を用いることで、二次元の原子層が層状に重なった二次元層状物質であるセレン化タングステン(WSe2)試料の表面近くの電場を500nm以下かつ100fs以下の時空間分解能でセンシングできました。  今回開拓した時空間極限センシング技術は、例えば炭化ケイ素(SiC)などのパワー半導体材料や燃料電池材料内での局所電場検知、トポロジカル絶縁体における局所電場検知など、基礎物理・化学のための基盤技術となることが期待されます。また、NV 中心を含むダイヤモンド NV プローブはスピンや温度の変化にも感度があるため、本研究のアプローチは、電場の検出に加え、磁場や温度を検出するためのセンシング技術としても展開可能であると言えます。例えばレーザー医療や分子レベルでの細胞の計測や制御を通じて、癌の治療をはじめとする量子生命科学の分野にも波及しうる革新的な展開が期待されます。 詳細はこちら

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  • 黒木 聡 さん(博士前期課程 2年)、第53回日本磁気共鳴医学会大会において大会長賞を受賞(受賞日:2025年8月29日)

    2025/09/11

     黒木 聡 さん(理工情報生命学術院 数理物質科学研究群(博士前期課程)応用理工学学位プログラム電 2年次 指導教員:数理物質系 寺田 康彦 准教授)は、8月29日~8月31日に開催された第53回日本磁気共鳴医学会大会において、「MRI画像再構成品質保持と不確実性推定を両立する深層学習アプローチの設計」という題目で、大会長賞を受賞しました。  本賞は、その年度の大会の基礎部門において優れた研究成果を上げた研究者に贈られる賞です。 詳細はこちら

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  • 藤田 直人 さん(博士後期課程 2年)、第53回日本磁気共鳴医学会大会において最優秀大会長賞を受賞(受賞日:2025年8月29日)

    2025/09/11

    藤田 直人 さん(理工情報生命学術院 数理物質科学研究群(博士後期課程)応用理工学学位プログラム電 2年次 指導教員:数理物質系 寺田 康彦 准教授)は、8月29日~8月31日に開催された第53回日本磁気共鳴医学会大会において、「MR画像再構成における深層学習基盤モデルを目指した無条件拡散モデルのガイダンス設計法の提案」という題目で最優秀大会長賞を受賞しました。  本賞は、その年度の大会の基礎部門において最も優れた研究成果をあげた研究者に贈られる賞です。 詳細はこちら

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  • 鉄酸化物薄膜作成中にリアルタイムでその性質を解析する技術を開発 柳原教授ら

    2025/09/11

    電子デバイスなどの材料に用いる鉄酸化物薄膜の作製において、反応性スパッタ中に生じるプラズマ発光スペクトルの全波長データを機械学習で解析し、生成する薄膜の価数状態と成長速度をリアルタイムに推定する方法を開発しました。本技術は、成膜プロセスの高精度な制御につながると期待されます。  金属の酸化物や窒化物の薄膜は、電子デバイスやエネルギー材料として広く利用されています。その作製方法の一つである反応性スパッタ法は、ターゲット金属と酸素や窒素などのガスを反応させて薄膜を堆積する汎用的な手法ですが、ターゲット表面が金属状態と化合物状態の間を移行するため、膜の成長速度や組成が大きく変動し、同じ条件でも膜質が再現しにくいという課題があります。特に、成膜中に材料の化学状態や堆積速度をリアルタイムに把握する有効な方法は限られていました。  本研究グループ(柳原 英人教授ら)は、反応性スパッタ中に発生するプラズマの数百本以上の発光スペクトルに対して、主成分分析という機械学習手法を適用し、形成中の薄膜の状態を解析しました。その結果、スペクトルの第一および第二主成分のみから、鉄酸化物薄膜の価数状態を正確に識別できること、また、膜の成長速度を高精度に予測できることを実証しました。本手法は、特定の波長のスペクトル光線や水晶振動子ではなく、全波長情報を活用する点が大きな特徴です。さらに、それぞれの酸化物相を特徴付ける主成分の組み合わせから、価数状態に対応する代表スペクトルを再構築でき、物質同定に有効であることが示されました。  本手法は、反応性スパッタ法のプロセス理解を深めると同時に、成膜のリアルタイム制御技術として応用できる可能性があります。将来的には、他の金属酸化物・窒化物材料や成膜プロセスの自動制御システムへの展開が期待され、電子材料やエネルギーデバイスの高性能化や製造効率向上に寄与すると考えられます。 詳細はこちら

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  • 教員インタビュー:伊藤 良一 教授

    2025/12/29

    Q 研究テーマを教えてください 炭素材料(グラフェン)に特異な幾何学構造を付与して今まで発見されていない物性を発現させたり、カーボンニュートラル技術に応用する研究をしています。 Q 研究の内容と、研究の魅力を教えてください 物質の幾何学形状のみを制御することで、物性を制御するという新しい学問を展開しています。例えば、炭素材料では、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラファイトなどがハチの巣型の炭素結合を共有していますが、それらの特性は大きく異なります。なぜ幾何学構造が異なると物性が異なるのか?そして、どのような要素に着目したら狙った物性をデザインできるのか、興味は尽きません。 Q その研究の先にある未来や、あなたが抱く夢を教えてください 自分の研究室を卒業した学生たちが私を追い越し世界に羽ばたいて大きく活躍することが夢です。 Q 研究を始めたきっかけは何ですか? 会社に就職する適性がないと自覚したこと Q 研究以外で熱中していることは何ですか? 研究 Q 日常生活で心がけていることを教えてください。 問いかけることを忘れないようにしています。答えは与えられるものではなく、自分で見つけ出すもの。 Q 応用理工学類/サブプログラムのアピールポイントを教えてください 様々な専門分野を持った先生が自由に研究をしています。何でもできる学類といえます。しかし、裏を返せば、学生の学ぶ自主性が強く求められています。学生自身の学びたいという自主性を育み、学生の研究興味の取りこぼしのないところが応用理工学類の特徴です。 Q 学生へのメッセージをお書きください 今の学生は激動の時代を生きていると思います。凄まじい速さで変化していく世界に流されず、自分の強みが何なのかきちんと見極めて、自身の能力を磨き、世界を引っ張っていけるリーダーになってください。 伊藤 良一 (教授) 固体物理とエネルギー工学に魅力を感じ、研究の道に進む。グラフェンの基礎物性やデバイス応用などの基礎物理の発展、CO₂電気化学還元や水電解を中心とした持続可能なカーボンニュートラル技術の実現を目指す。特に、炭素材料に着目し、金属特性を炭素材料で再現・代替するための学理を探求している。これまで物性やエネルギーに関する基礎・応用研究へ取り組み、多数の科研費プロジェクトや受賞歴を持つ。応用物理学に基づく基礎研究を軸に、社会実装につながる技術の確立を目指している。 詳しくは研究者総覧をご覧ください

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  • 塩谷 海斗さん、CSJ化学フェスタで最優秀ポスター賞受賞

    2025/12/09

    10月22日~10月24日に開催された第15回CSJ化学フェスタにおいて、題目「超高速時間分解電子線回折法を用いた有機発光材料の構造変化の観測」にてポスター発表を行なった塩谷海斗さん(羽田研究室)が大変優秀な発表を行ったとして、最優秀ポスター賞(CSJ化学フェスタ賞)を受賞(10名/1031名)しました。 この記事は研究群のホームページでも掲載されています。

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  • 長尾 梨代さん、PCOS2025 Poster Award(優秀賞)を受賞

    2025/12/02

    理工情報生命学術院数理物質科学研究群応用理工学学位プログラム博士前期課程1年次の長尾梨代さん(指導教員:数理物質系 羽田真毅教授)は、11月24日~11月25日に開催されたThe 37th Symposium on Phase Change Oriented Science (PCOS2025)において、「Direct observation of inter-tube dynamics in photoexcited CNTs」という題目で、優秀賞を受賞しました。 本記事は、研究群のホームページでも掲載されています。

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  • 関場講師ら、見えない水素の動きを捉えた

    2025/12/01

    水素原子はさまざまな材料に侵入しやすい性質を持ちます。隙間の大きな場所を好み、金属中では母体格子で囲まれた四面体サイト(T)や八面体サイト(O)を占有しながら拡散することが知られています。水素の運動を理解するには、量子力学的な取り扱いが欠かせません。質量が小さい水素は、電子同様に波としての性質を示し、低温では量子トンネル効果による拡散が顕著になると考えられています。このような水素の量子的挙動を理解することは、水素生成や水素貯蔵技術の発展のみならず、原子核の運動の本質解明に不可欠です。  しかし、水素原子は軽くて小さいため直接観測することが難しく、特に低温での拡散計測は困難でした。そのため量子的な拡散現象はこれまでほとんど報告されていません。水素原子の「位置」と「移動」を低温で検出することが、水素拡散における量子的性質を観測するための鍵となります。さらに、量子トンネルの機構を解析するには、詳細な温度依存性のデータ取得が欠かせません。  関場講師らは、独自に開発したチャネリング共鳴核反応法を用いて水素位置の解析を行いました。水素吸蔵金属 Pd に 50 K 以下の低温でイオン照射により非平衡的に注入された水素原子は、最安定な O サイトだけでなく、準安定な T サイトを占有することを明らかにしました。さらに、T サイトに置かれた水素は徐々に最安定な O サイトに移動することを見つけました。本研究では電気抵抗に着目し、占有サイトによって電気伝導度が異なることを見出しました。  本研究成果は、水素拡散の量子的性質の理解を深めるとともに、水素生成や貯蔵技術の発展や原子挙動の量子的制御技術の開発に貢献することが期待されます。   本記事はTSUKUBA JOURNALでも紹介されています。

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  • 水電解に関する成果がInt. J. Hydrogen Energyに掲載 伊藤教授ら

    2025/10/06

    伊藤教授らの水電解に関する共同研究の成果論文がInternational Journal of Hydrogen Energyに掲載されました。自然エネルギー電源を活用した際の水電解装置の性能や劣化特性を調査・分析した研究であり、包括的に調査した研究として得られた知見は電解槽の性能や寿命を予測するうえで役に立つことが期待されます。 トヨタモビリティのサイト(外部サイト)でプレスリリースされました! 論文のリンク Performance and durability of a 50-kW proton exchange membrane water electrolyzer using various fluctuating power sourcesKensaku Nagasawa, Hirokazu Kojima, Naoto Todoroki, Toshiaki Matsui, Yoshikazu ItoInternational Journal of Hydrogen Energy 175 (2025) 151356. 関連サイトのリンク ホウ化水素研究センター(外部サイト)

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  • 特殊なダイヤモンドの針を用いて超高速で変化する電場の局所計測に成功 長谷教授ら

    2025/10/01

    ダイヤモンド中の不純物には窒素やホウ素などさまざまな種類があります。その中でも、点欠陥に電子や正孔が捕捉され、発光を伴う種類のものはダイヤモンドを着色させるため、「色中心:カラーセンター」と呼ばれます。色中心には周辺環境の温度や磁場の変化を極めて敏感に検知して量子状態が変わる特性があり、温度や電場を読み取る量子センサーとして用いられています。量子センサーの中でも、ダイヤモンドに導入した窒素―空孔(NV)中心と呼ばれる複合欠陥を用いたセンサーは、まだまだ発展途上の技術ですが、高空間分解能・高感度が要求される細胞内計測やデバイス評価装置のセンサーへの応用など、新しい可能性が期待されています。NV中心を導入したダイヤモンドに電界を加えると、その屈折率が変化するようになります。これは電気光学(EO)効果と呼ばれる現象で、ダイヤモンド単体では実現していませんでした。  長谷教授らは、NV中心を導入したダイヤモンドの超高速EO効果と、原子スケールの空間分解能を有する原子間力顕微鏡(AFM)技術とを融合し、フェムト秒(fs=1000兆分の1秒)の時間分解能とナノメートル(nm=10億分の1メートル)の空間分解能で局所的な電場のダイナミックスを測定できる、時空間極限電場センシング技術を開発しました。そして、このセンシング技術を用いることで、二次元の原子層が層状に重なった二次元層状物質であるセレン化タングステン(WSe2)試料の表面近くの電場を500nm以下かつ100fs以下の時空間分解能でセンシングできました。  今回開拓した時空間極限センシング技術は、例えば炭化ケイ素(SiC)などのパワー半導体材料や燃料電池材料内での局所電場検知、トポロジカル絶縁体における局所電場検知など、基礎物理・化学のための基盤技術となることが期待されます。また、NV 中心を含むダイヤモンド NV プローブはスピンや温度の変化にも感度があるため、本研究のアプローチは、電場の検出に加え、磁場や温度を検出するためのセンシング技術としても展開可能であると言えます。例えばレーザー医療や分子レベルでの細胞の計測や制御を通じて、癌の治療をはじめとする量子生命科学の分野にも波及しうる革新的な展開が期待されます。 詳細はこちら

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  • 黒木 聡 さん(博士前期課程 2年)、第53回日本磁気共鳴医学会大会において大会長賞を受賞(受賞日:2025年8月29日)

    2025/09/11

     黒木 聡 さん(理工情報生命学術院 数理物質科学研究群(博士前期課程)応用理工学学位プログラム電 2年次 指導教員:数理物質系 寺田 康彦 准教授)は、8月29日~8月31日に開催された第53回日本磁気共鳴医学会大会において、「MRI画像再構成品質保持と不確実性推定を両立する深層学習アプローチの設計」という題目で、大会長賞を受賞しました。  本賞は、その年度の大会の基礎部門において優れた研究成果を上げた研究者に贈られる賞です。 詳細はこちら

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  • 藤田 直人 さん(博士後期課程 2年)、第53回日本磁気共鳴医学会大会において最優秀大会長賞を受賞(受賞日:2025年8月29日)

    2025/09/11

    藤田 直人 さん(理工情報生命学術院 数理物質科学研究群(博士後期課程)応用理工学学位プログラム電 2年次 指導教員:数理物質系 寺田 康彦 准教授)は、8月29日~8月31日に開催された第53回日本磁気共鳴医学会大会において、「MR画像再構成における深層学習基盤モデルを目指した無条件拡散モデルのガイダンス設計法の提案」という題目で最優秀大会長賞を受賞しました。  本賞は、その年度の大会の基礎部門において最も優れた研究成果をあげた研究者に贈られる賞です。 詳細はこちら

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  • 鉄酸化物薄膜作成中にリアルタイムでその性質を解析する技術を開発 柳原教授ら

    2025/09/11

    電子デバイスなどの材料に用いる鉄酸化物薄膜の作製において、反応性スパッタ中に生じるプラズマ発光スペクトルの全波長データを機械学習で解析し、生成する薄膜の価数状態と成長速度をリアルタイムに推定する方法を開発しました。本技術は、成膜プロセスの高精度な制御につながると期待されます。  金属の酸化物や窒化物の薄膜は、電子デバイスやエネルギー材料として広く利用されています。その作製方法の一つである反応性スパッタ法は、ターゲット金属と酸素や窒素などのガスを反応させて薄膜を堆積する汎用的な手法ですが、ターゲット表面が金属状態と化合物状態の間を移行するため、膜の成長速度や組成が大きく変動し、同じ条件でも膜質が再現しにくいという課題があります。特に、成膜中に材料の化学状態や堆積速度をリアルタイムに把握する有効な方法は限られていました。  本研究グループ(柳原 英人教授ら)は、反応性スパッタ中に発生するプラズマの数百本以上の発光スペクトルに対して、主成分分析という機械学習手法を適用し、形成中の薄膜の状態を解析しました。その結果、スペクトルの第一および第二主成分のみから、鉄酸化物薄膜の価数状態を正確に識別できること、また、膜の成長速度を高精度に予測できることを実証しました。本手法は、特定の波長のスペクトル光線や水晶振動子ではなく、全波長情報を活用する点が大きな特徴です。さらに、それぞれの酸化物相を特徴付ける主成分の組み合わせから、価数状態に対応する代表スペクトルを再構築でき、物質同定に有効であることが示されました。  本手法は、反応性スパッタ法のプロセス理解を深めると同時に、成膜のリアルタイム制御技術として応用できる可能性があります。将来的には、他の金属酸化物・窒化物材料や成膜プロセスの自動制御システムへの展開が期待され、電子材料やエネルギーデバイスの高性能化や製造効率向上に寄与すると考えられます。 詳細はこちら

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  • 免疫グロブリンAを安価で簡便に精製できる技術を開発 白木教授ら

    2025/09/11

    免疫グロブリンA(IgA)は、からだの粘膜表面に多く存在する免疫タンパク質の一種であり、ウイルスや細菌からの感染を防ぐ効果をもちます。経鼻投与などによって簡便に利用できる感染症予防薬(IgA 医薬品)への応用が期待されていますが、実用化には至っていません。その要因の一つが、IgA の純度を高めるために行われる「精製」工程のコストです。医薬品として利用するためには、高純度の精製が必要不可欠です。しかしながら、IgA の精製には、IgAを特異的に吸着するように設計された高価な有機材料を用いたカラムが主に用いられており、それが生産コストの増加につながっています。  白木教授らは、安価な無機材料であるジルコニア粒子を用いた IgA の新しい精製方法を開発しました。この方法では、ジルコニア粒子を充填したカラムに未精製の IgA 溶液を流し、pH や塩濃度を調整することで、IgA を選択的に回収することが可能です。使用する溶液の pH は弱酸性から中性の範囲であるため、IgAの構造や機能に与える影響を最小限に抑えることができます。  本研究結果は、ジルコニアは天然に豊富に存在する安価な材料であるため、従来の精製方法と置き換えることで、生産コストの大幅な削減が見込まれます。本技術は、IgA 医薬品の研究開発や実用化を加速させ、感染症の予防やパンデミック対策に貢献することが期待されます。 詳細はこちら 同じ記事はこちらのページでも掲載されています。

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  • 平晴希さん、レーザー学会学術講演会 第46年次大会にてPoster Award(優秀賞)を受賞

    2026/01/15

    理工情報生命学術院数理物質科学研究群応用理工学学位プログラム博士前期課程1年次の平晴希さん(指導教員:数理物質系 羽田真毅教授)は、1月13日~1月15日に開催されたレーザー学会学術講演会 第46年次大会において、「THz波によるフェムト秒パルス電子線の偏向制御」という題目で、優秀ポスター発表賞を受賞しました。 ※この記事は、数理物質科学研究群のHPでも紹介されています。 関連リンク 一般社団法人レーザー学会学術講演会 第46回年次大会

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  • 塩谷 海斗さん、CSJ化学フェスタで最優秀ポスター賞受賞

    2025/12/09

    10月22日~10月24日に開催された第15回CSJ化学フェスタにおいて、題目「超高速時間分解電子線回折法を用いた有機発光材料の構造変化の観測」にてポスター発表を行なった塩谷海斗さん(羽田研究室)が大変優秀な発表を行ったとして、最優秀ポスター賞(CSJ化学フェスタ賞)を受賞(10名/1031名)しました。 この記事は研究群のホームページでも掲載されています。

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  • 長尾 梨代さん、PCOS2025 Poster Award(優秀賞)を受賞

    2025/12/02

    理工情報生命学術院数理物質科学研究群応用理工学学位プログラム博士前期課程1年次の長尾梨代さん(指導教員:数理物質系 羽田真毅教授)は、11月24日~11月25日に開催されたThe 37th Symposium on Phase Change Oriented Science (PCOS2025)において、「Direct observation of inter-tube dynamics in photoexcited CNTs」という題目で、優秀賞を受賞しました。 本記事は、研究群のホームページでも掲載されています。

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  • 関場講師ら、見えない水素の動きを捉えた

    2025/12/01

    水素原子はさまざまな材料に侵入しやすい性質を持ちます。隙間の大きな場所を好み、金属中では母体格子で囲まれた四面体サイト(T)や八面体サイト(O)を占有しながら拡散することが知られています。水素の運動を理解するには、量子力学的な取り扱いが欠かせません。質量が小さい水素は、電子同様に波としての性質を示し、低温では量子トンネル効果による拡散が顕著になると考えられています。このような水素の量子的挙動を理解することは、水素生成や水素貯蔵技術の発展のみならず、原子核の運動の本質解明に不可欠です。  しかし、水素原子は軽くて小さいため直接観測することが難しく、特に低温での拡散計測は困難でした。そのため量子的な拡散現象はこれまでほとんど報告されていません。水素原子の「位置」と「移動」を低温で検出することが、水素拡散における量子的性質を観測するための鍵となります。さらに、量子トンネルの機構を解析するには、詳細な温度依存性のデータ取得が欠かせません。  関場講師らは、独自に開発したチャネリング共鳴核反応法を用いて水素位置の解析を行いました。水素吸蔵金属 Pd に 50 K 以下の低温でイオン照射により非平衡的に注入された水素原子は、最安定な O サイトだけでなく、準安定な T サイトを占有することを明らかにしました。さらに、T サイトに置かれた水素は徐々に最安定な O サイトに移動することを見つけました。本研究では電気抵抗に着目し、占有サイトによって電気伝導度が異なることを見出しました。  本研究成果は、水素拡散の量子的性質の理解を深めるとともに、水素生成や貯蔵技術の発展や原子挙動の量子的制御技術の開発に貢献することが期待されます。   本記事はTSUKUBA JOURNALでも紹介されています。

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  • 水電解に関する成果がInt. J. Hydrogen Energyに掲載 伊藤教授ら

    2025/10/06

    伊藤教授らの水電解に関する共同研究の成果論文がInternational Journal of Hydrogen Energyに掲載されました。自然エネルギー電源を活用した際の水電解装置の性能や劣化特性を調査・分析した研究であり、包括的に調査した研究として得られた知見は電解槽の性能や寿命を予測するうえで役に立つことが期待されます。 トヨタモビリティのサイト(外部サイト)でプレスリリースされました! 論文のリンク Performance and durability of a 50-kW proton exchange membrane water electrolyzer using various fluctuating power sourcesKensaku Nagasawa, Hirokazu Kojima, Naoto Todoroki, Toshiaki Matsui, Yoshikazu ItoInternational Journal of Hydrogen Energy 175 (2025) 151356. 関連サイトのリンク ホウ化水素研究センター(外部サイト)

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  • 特殊なダイヤモンドの針を用いて超高速で変化する電場の局所計測に成功 長谷教授ら

    2025/10/01

    ダイヤモンド中の不純物には窒素やホウ素などさまざまな種類があります。その中でも、点欠陥に電子や正孔が捕捉され、発光を伴う種類のものはダイヤモンドを着色させるため、「色中心:カラーセンター」と呼ばれます。色中心には周辺環境の温度や磁場の変化を極めて敏感に検知して量子状態が変わる特性があり、温度や電場を読み取る量子センサーとして用いられています。量子センサーの中でも、ダイヤモンドに導入した窒素―空孔(NV)中心と呼ばれる複合欠陥を用いたセンサーは、まだまだ発展途上の技術ですが、高空間分解能・高感度が要求される細胞内計測やデバイス評価装置のセンサーへの応用など、新しい可能性が期待されています。NV中心を導入したダイヤモンドに電界を加えると、その屈折率が変化するようになります。これは電気光学(EO)効果と呼ばれる現象で、ダイヤモンド単体では実現していませんでした。  長谷教授らは、NV中心を導入したダイヤモンドの超高速EO効果と、原子スケールの空間分解能を有する原子間力顕微鏡(AFM)技術とを融合し、フェムト秒(fs=1000兆分の1秒)の時間分解能とナノメートル(nm=10億分の1メートル)の空間分解能で局所的な電場のダイナミックスを測定できる、時空間極限電場センシング技術を開発しました。そして、このセンシング技術を用いることで、二次元の原子層が層状に重なった二次元層状物質であるセレン化タングステン(WSe2)試料の表面近くの電場を500nm以下かつ100fs以下の時空間分解能でセンシングできました。  今回開拓した時空間極限センシング技術は、例えば炭化ケイ素(SiC)などのパワー半導体材料や燃料電池材料内での局所電場検知、トポロジカル絶縁体における局所電場検知など、基礎物理・化学のための基盤技術となることが期待されます。また、NV 中心を含むダイヤモンド NV プローブはスピンや温度の変化にも感度があるため、本研究のアプローチは、電場の検出に加え、磁場や温度を検出するためのセンシング技術としても展開可能であると言えます。例えばレーザー医療や分子レベルでの細胞の計測や制御を通じて、癌の治療をはじめとする量子生命科学の分野にも波及しうる革新的な展開が期待されます。 詳細はこちら

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  • 黒木 聡 さん(博士前期課程 2年)、第53回日本磁気共鳴医学会大会において大会長賞を受賞(受賞日:2025年8月29日)

    2025/09/11

     黒木 聡 さん(理工情報生命学術院 数理物質科学研究群(博士前期課程)応用理工学学位プログラム電 2年次 指導教員:数理物質系 寺田 康彦 准教授)は、8月29日~8月31日に開催された第53回日本磁気共鳴医学会大会において、「MRI画像再構成品質保持と不確実性推定を両立する深層学習アプローチの設計」という題目で、大会長賞を受賞しました。  本賞は、その年度の大会の基礎部門において優れた研究成果を上げた研究者に贈られる賞です。 詳細はこちら

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  • 藤田 直人 さん(博士後期課程 2年)、第53回日本磁気共鳴医学会大会において最優秀大会長賞を受賞(受賞日:2025年8月29日)

    2025/09/11

    藤田 直人 さん(理工情報生命学術院 数理物質科学研究群(博士後期課程)応用理工学学位プログラム電 2年次 指導教員:数理物質系 寺田 康彦 准教授)は、8月29日~8月31日に開催された第53回日本磁気共鳴医学会大会において、「MR画像再構成における深層学習基盤モデルを目指した無条件拡散モデルのガイダンス設計法の提案」という題目で最優秀大会長賞を受賞しました。  本賞は、その年度の大会の基礎部門において最も優れた研究成果をあげた研究者に贈られる賞です。 詳細はこちら

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  • 鉄酸化物薄膜作成中にリアルタイムでその性質を解析する技術を開発 柳原教授ら

    2025/09/11

    電子デバイスなどの材料に用いる鉄酸化物薄膜の作製において、反応性スパッタ中に生じるプラズマ発光スペクトルの全波長データを機械学習で解析し、生成する薄膜の価数状態と成長速度をリアルタイムに推定する方法を開発しました。本技術は、成膜プロセスの高精度な制御につながると期待されます。  金属の酸化物や窒化物の薄膜は、電子デバイスやエネルギー材料として広く利用されています。その作製方法の一つである反応性スパッタ法は、ターゲット金属と酸素や窒素などのガスを反応させて薄膜を堆積する汎用的な手法ですが、ターゲット表面が金属状態と化合物状態の間を移行するため、膜の成長速度や組成が大きく変動し、同じ条件でも膜質が再現しにくいという課題があります。特に、成膜中に材料の化学状態や堆積速度をリアルタイムに把握する有効な方法は限られていました。  本研究グループ(柳原 英人教授ら)は、反応性スパッタ中に発生するプラズマの数百本以上の発光スペクトルに対して、主成分分析という機械学習手法を適用し、形成中の薄膜の状態を解析しました。その結果、スペクトルの第一および第二主成分のみから、鉄酸化物薄膜の価数状態を正確に識別できること、また、膜の成長速度を高精度に予測できることを実証しました。本手法は、特定の波長のスペクトル光線や水晶振動子ではなく、全波長情報を活用する点が大きな特徴です。さらに、それぞれの酸化物相を特徴付ける主成分の組み合わせから、価数状態に対応する代表スペクトルを再構築でき、物質同定に有効であることが示されました。  本手法は、反応性スパッタ法のプロセス理解を深めると同時に、成膜のリアルタイム制御技術として応用できる可能性があります。将来的には、他の金属酸化物・窒化物材料や成膜プロセスの自動制御システムへの展開が期待され、電子材料やエネルギーデバイスの高性能化や製造効率向上に寄与すると考えられます。 詳細はこちら

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  • 免疫グロブリンAを安価で簡便に精製できる技術を開発 白木教授ら

    2025/09/11

    免疫グロブリンA(IgA)は、からだの粘膜表面に多く存在する免疫タンパク質の一種であり、ウイルスや細菌からの感染を防ぐ効果をもちます。経鼻投与などによって簡便に利用できる感染症予防薬(IgA 医薬品)への応用が期待されていますが、実用化には至っていません。その要因の一つが、IgA の純度を高めるために行われる「精製」工程のコストです。医薬品として利用するためには、高純度の精製が必要不可欠です。しかしながら、IgA の精製には、IgAを特異的に吸着するように設計された高価な有機材料を用いたカラムが主に用いられており、それが生産コストの増加につながっています。  白木教授らは、安価な無機材料であるジルコニア粒子を用いた IgA の新しい精製方法を開発しました。この方法では、ジルコニア粒子を充填したカラムに未精製の IgA 溶液を流し、pH や塩濃度を調整することで、IgA を選択的に回収することが可能です。使用する溶液の pH は弱酸性から中性の範囲であるため、IgAの構造や機能に与える影響を最小限に抑えることができます。  本研究結果は、ジルコニアは天然に豊富に存在する安価な材料であるため、従来の精製方法と置き換えることで、生産コストの大幅な削減が見込まれます。本技術は、IgA 医薬品の研究開発や実用化を加速させ、感染症の予防やパンデミック対策に貢献することが期待されます。 詳細はこちら 同じ記事はこちらのページでも掲載されています。

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  • 2025年9月修了予定(博士)論文公開発表会

    2025/07/11

    2025年9月修了予定(博士)の論文公開発表会に関してお知らせします。詳しくは以下のファイルを御覧ください。 2509公開スケジュール_電・物ダウンロード

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  • 2025年6月修了予定(博士)論文公開発表会

    2025/05/16

    2025年6月修了予定(博士)の論文公開発表会に関してお知らせします。詳しくは以下のファイルを御覧ください。 2506公開スケジュール_電・物ダウンロード

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  • 電子・物理工学サブプログラム オープンキャンパスのお知らせ

    2025/04/25

    オープンキャンパスをオンラインで次の予定で行います。大学院での学生生活、電子・物理工学サブプログラムで行われている研究、先生方を紹介し、皆さんをつくばキャンパス・研究室訪問につなげるのが目的です。奮ってご参加ください。 日時: 2025年5月10日(土)10時から1時間程度 参加を希望する方は、5/9(金)17時までに下記までご連絡をください。 方法:ライブ(Zoom)/ サブプログラムの先生方、研究内容を紹介します。 お申し込み先:末益 崇 Email: ecology@bk.tsukuba.ac.jp 以下の内容を添えて、Emailでお申込みください。 お名前:ご所属:希望する研究分野:お問い合わせ内容( 質問がありましたら、こちらにお書きください): 関連リンク 数理物質科学研究群のオープンキャンパス案内のページ

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  • 2025年3月修了予定(修士)論文公開発表会

    2025/02/05

    2025年3月修了予定(修士)の論文公開発表会に関してお知らせします。詳しくは以下のファイルを御覧ください。 2503修論スケジュール【確定】ダウンロード

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  • 2025年3月修了予定(博士)論文公開発表会

    2025/02/04

    2025年3月修了予定(博士)の論文公開発表会に関してお知らせします。詳しくは以下のファイルを御覧ください。 2503公開スケジュール_電・物ダウンロード

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  • 令和7年1月修了予定(博士)の論文公開発表会

    2024/12/05

    令和7年1月修了予定(博士)の論文公開発表会に関してお知らせします。詳しくは以下のファイルを御覧ください。 2501公開スケジュールダウンロード

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  • 物理工学域セミナー(2024年10月21日)

    2024/10/14

    下記の要領で物理工学域セミナー(公開)を開催します。 日 時:2024年10月21日(月) 17:00-18:00 場 所:工学系学系F棟800号室 講演題目:新規半導体薄膜の結晶成長と機械学習応用 氏  名:石山 隆光 所 属:応用理工学位プログラム 電子・物理工学サブプログラム D2 講演概要:本セミナーでは、GeやInGaAsSbなどの新規半導体薄膜の合成技術や、その機械学習応用に関する研究成果をご紹介します。① 多結晶Ge薄膜のトランジスタ応用を想定し、そのチャネル中の粒界制御を実現するため、Siで実績のある金属誘起横方向成長を適用しました。本研究では、24種の金属を検討し、その成長様態を評価しました。② InGaAsSbは混晶散乱が優れた熱電特性に寄与することが期待されますが、探索空間が広大で研究事例は限られています。今回、機械学習技術の一つであるベイズ最適化を活用し、熱電特性を効果的に探索し、少ない実験回数で特性を向上させることに成功しました。③ 更に我々は、結晶成長過程の自動解析にも取り組みました。従来の熱処理と観察を繰り返す手法に代わり、深層学習を導入し、横方向成長速度や核発生頻度などの重要パラメータを迅速に取得する技術を開発しました。これらの成果は、次世代半導体材料の研究と応用に大きく貢献することが期待されます。

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  • 令和6年9月修了予定(修士)論文公開発表会

    2024/08/02

    令和6年9月修了予定(修士)の論文公開発表会に関してお知らせします。詳しくは以下のファイルを御覧ください。 0402ac7d2ec8adeb3c69dd054afcc8a2ダウンロード

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  • 令和6年5月修了予定(博士)論文公開発表会

    2024/04/18

    令和6年5月修了予定(博士)の論文公開発表会に関してお知らせします。詳しくは以下のファイルを御覧ください。 324a1eb42607e90436deb0ede6ac163bダウンロード

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  • 電子・物理工学サブプログラム オープンキャンパスのお知らせ

    2024/04/04

    オープンキャンパスをオンラインで次の予定で行います。大学院での学生生活、電子・物理工学サブプログラムで行われている研究、先生方を紹介し、皆さんをつくばキャンパス・研究室訪問につなげるのが目的です。奮ってご参加ください。 第1回: 2024年4月27日(土)13時から1時間程度 第1回に参加を希望する方は、4/26までに下記までご連絡をください。 第2回: 2024年5月11日(土)13時から1時間程度 第2回に参加を希望する方は、5/10までに下記までご連絡をください。 方法:ライブ(Zoom)/ サブプログラムの先生方、研究内容を紹介します。 お申し込み先:末益 崇 Email: ecology@bk.tsukuba.ac.jp 以下の内容を添えて、Emailでお申込みください。 希望する日: (4/27と5/11の候補から選んでください)お名前:ご所属:希望する研究分野:お問い合わせ内容( 質問がありましたら、こちらにお書きください):

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  • 平晴希さん、レーザー学会学術講演会 第46年次大会にてPoster Award(優秀賞)を受賞

    2026/01/15

    理工情報生命学術院数理物質科学研究群応用理工学学位プログラム博士前期課程1年次の平晴希さん(指導教員:数理物質系 羽田真毅教授)は、1月13日~1月15日に開催されたレーザー学会学術講演会 第46年次大会において、「THz波によるフェムト秒パルス電子線の偏向制御」という題目で、優秀ポスター発表賞を受賞しました。 ※この記事は、数理物質科学研究群のHPでも紹介されています。 関連リンク 一般社団法人レーザー学会学術講演会 第46回年次大会

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  • 塩谷 海斗さん、CSJ化学フェスタで最優秀ポスター賞受賞

    2025/12/09

    10月22日~10月24日に開催された第15回CSJ化学フェスタにおいて、題目「超高速時間分解電子線回折法を用いた有機発光材料の構造変化の観測」にてポスター発表を行なった塩谷海斗さん(羽田研究室)が大変優秀な発表を行ったとして、最優秀ポスター賞(CSJ化学フェスタ賞)を受賞(10名/1031名)しました。 この記事は研究群のホームページでも掲載されています。

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  • 長尾 梨代さん、PCOS2025 Poster Award(優秀賞)を受賞

    2025/12/02

    理工情報生命学術院数理物質科学研究群応用理工学学位プログラム博士前期課程1年次の長尾梨代さん(指導教員:数理物質系 羽田真毅教授)は、11月24日~11月25日に開催されたThe 37th Symposium on Phase Change Oriented Science (PCOS2025)において、「Direct observation of inter-tube dynamics in photoexcited CNTs」という題目で、優秀賞を受賞しました。 本記事は、研究群のホームページでも掲載されています。

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  • 関場講師ら、見えない水素の動きを捉えた

    2025/12/01

    水素原子はさまざまな材料に侵入しやすい性質を持ちます。隙間の大きな場所を好み、金属中では母体格子で囲まれた四面体サイト(T)や八面体サイト(O)を占有しながら拡散することが知られています。水素の運動を理解するには、量子力学的な取り扱いが欠かせません。質量が小さい水素は、電子同様に波としての性質を示し、低温では量子トンネル効果による拡散が顕著になると考えられています。このような水素の量子的挙動を理解することは、水素生成や水素貯蔵技術の発展のみならず、原子核の運動の本質解明に不可欠です。  しかし、水素原子は軽くて小さいため直接観測することが難しく、特に低温での拡散計測は困難でした。そのため量子的な拡散現象はこれまでほとんど報告されていません。水素原子の「位置」と「移動」を低温で検出することが、水素拡散における量子的性質を観測するための鍵となります。さらに、量子トンネルの機構を解析するには、詳細な温度依存性のデータ取得が欠かせません。  関場講師らは、独自に開発したチャネリング共鳴核反応法を用いて水素位置の解析を行いました。水素吸蔵金属 Pd に 50 K 以下の低温でイオン照射により非平衡的に注入された水素原子は、最安定な O サイトだけでなく、準安定な T サイトを占有することを明らかにしました。さらに、T サイトに置かれた水素は徐々に最安定な O サイトに移動することを見つけました。本研究では電気抵抗に着目し、占有サイトによって電気伝導度が異なることを見出しました。  本研究成果は、水素拡散の量子的性質の理解を深めるとともに、水素生成や貯蔵技術の発展や原子挙動の量子的制御技術の開発に貢献することが期待されます。   本記事はTSUKUBA JOURNALでも紹介されています。

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  • 水電解に関する成果がInt. J. Hydrogen Energyに掲載 伊藤教授ら

    2025/10/06

    伊藤教授らの水電解に関する共同研究の成果論文がInternational Journal of Hydrogen Energyに掲載されました。自然エネルギー電源を活用した際の水電解装置の性能や劣化特性を調査・分析した研究であり、包括的に調査した研究として得られた知見は電解槽の性能や寿命を予測するうえで役に立つことが期待されます。 トヨタモビリティのサイト(外部サイト)でプレスリリースされました! 論文のリンク Performance and durability of a 50-kW proton exchange membrane water electrolyzer using various fluctuating power sourcesKensaku Nagasawa, Hirokazu Kojima, Naoto Todoroki, Toshiaki Matsui, Yoshikazu ItoInternational Journal of Hydrogen Energy 175 (2025) 151356. 関連サイトのリンク ホウ化水素研究センター(外部サイト)

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  • 特殊なダイヤモンドの針を用いて超高速で変化する電場の局所計測に成功 長谷教授ら

    2025/10/01

    ダイヤモンド中の不純物には窒素やホウ素などさまざまな種類があります。その中でも、点欠陥に電子や正孔が捕捉され、発光を伴う種類のものはダイヤモンドを着色させるため、「色中心:カラーセンター」と呼ばれます。色中心には周辺環境の温度や磁場の変化を極めて敏感に検知して量子状態が変わる特性があり、温度や電場を読み取る量子センサーとして用いられています。量子センサーの中でも、ダイヤモンドに導入した窒素―空孔(NV)中心と呼ばれる複合欠陥を用いたセンサーは、まだまだ発展途上の技術ですが、高空間分解能・高感度が要求される細胞内計測やデバイス評価装置のセンサーへの応用など、新しい可能性が期待されています。NV中心を導入したダイヤモンドに電界を加えると、その屈折率が変化するようになります。これは電気光学(EO)効果と呼ばれる現象で、ダイヤモンド単体では実現していませんでした。  長谷教授らは、NV中心を導入したダイヤモンドの超高速EO効果と、原子スケールの空間分解能を有する原子間力顕微鏡(AFM)技術とを融合し、フェムト秒(fs=1000兆分の1秒)の時間分解能とナノメートル(nm=10億分の1メートル)の空間分解能で局所的な電場のダイナミックスを測定できる、時空間極限電場センシング技術を開発しました。そして、このセンシング技術を用いることで、二次元の原子層が層状に重なった二次元層状物質であるセレン化タングステン(WSe2)試料の表面近くの電場を500nm以下かつ100fs以下の時空間分解能でセンシングできました。  今回開拓した時空間極限センシング技術は、例えば炭化ケイ素(SiC)などのパワー半導体材料や燃料電池材料内での局所電場検知、トポロジカル絶縁体における局所電場検知など、基礎物理・化学のための基盤技術となることが期待されます。また、NV 中心を含むダイヤモンド NV プローブはスピンや温度の変化にも感度があるため、本研究のアプローチは、電場の検出に加え、磁場や温度を検出するためのセンシング技術としても展開可能であると言えます。例えばレーザー医療や分子レベルでの細胞の計測や制御を通じて、癌の治療をはじめとする量子生命科学の分野にも波及しうる革新的な展開が期待されます。 詳細はこちら

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  • 黒木 聡 さん(博士前期課程 2年)、第53回日本磁気共鳴医学会大会において大会長賞を受賞(受賞日:2025年8月29日)

    2025/09/11

     黒木 聡 さん(理工情報生命学術院 数理物質科学研究群(博士前期課程)応用理工学学位プログラム電 2年次 指導教員:数理物質系 寺田 康彦 准教授)は、8月29日~8月31日に開催された第53回日本磁気共鳴医学会大会において、「MRI画像再構成品質保持と不確実性推定を両立する深層学習アプローチの設計」という題目で、大会長賞を受賞しました。  本賞は、その年度の大会の基礎部門において優れた研究成果を上げた研究者に贈られる賞です。 詳細はこちら

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  • 藤田 直人 さん(博士後期課程 2年)、第53回日本磁気共鳴医学会大会において最優秀大会長賞を受賞(受賞日:2025年8月29日)

    2025/09/11

    藤田 直人 さん(理工情報生命学術院 数理物質科学研究群(博士後期課程)応用理工学学位プログラム電 2年次 指導教員:数理物質系 寺田 康彦 准教授)は、8月29日~8月31日に開催された第53回日本磁気共鳴医学会大会において、「MR画像再構成における深層学習基盤モデルを目指した無条件拡散モデルのガイダンス設計法の提案」という題目で最優秀大会長賞を受賞しました。  本賞は、その年度の大会の基礎部門において最も優れた研究成果をあげた研究者に贈られる賞です。 詳細はこちら

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  • 鉄酸化物薄膜作成中にリアルタイムでその性質を解析する技術を開発 柳原教授ら

    2025/09/11

    電子デバイスなどの材料に用いる鉄酸化物薄膜の作製において、反応性スパッタ中に生じるプラズマ発光スペクトルの全波長データを機械学習で解析し、生成する薄膜の価数状態と成長速度をリアルタイムに推定する方法を開発しました。本技術は、成膜プロセスの高精度な制御につながると期待されます。  金属の酸化物や窒化物の薄膜は、電子デバイスやエネルギー材料として広く利用されています。その作製方法の一つである反応性スパッタ法は、ターゲット金属と酸素や窒素などのガスを反応させて薄膜を堆積する汎用的な手法ですが、ターゲット表面が金属状態と化合物状態の間を移行するため、膜の成長速度や組成が大きく変動し、同じ条件でも膜質が再現しにくいという課題があります。特に、成膜中に材料の化学状態や堆積速度をリアルタイムに把握する有効な方法は限られていました。  本研究グループ(柳原 英人教授ら)は、反応性スパッタ中に発生するプラズマの数百本以上の発光スペクトルに対して、主成分分析という機械学習手法を適用し、形成中の薄膜の状態を解析しました。その結果、スペクトルの第一および第二主成分のみから、鉄酸化物薄膜の価数状態を正確に識別できること、また、膜の成長速度を高精度に予測できることを実証しました。本手法は、特定の波長のスペクトル光線や水晶振動子ではなく、全波長情報を活用する点が大きな特徴です。さらに、それぞれの酸化物相を特徴付ける主成分の組み合わせから、価数状態に対応する代表スペクトルを再構築でき、物質同定に有効であることが示されました。  本手法は、反応性スパッタ法のプロセス理解を深めると同時に、成膜のリアルタイム制御技術として応用できる可能性があります。将来的には、他の金属酸化物・窒化物材料や成膜プロセスの自動制御システムへの展開が期待され、電子材料やエネルギーデバイスの高性能化や製造効率向上に寄与すると考えられます。 詳細はこちら

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  • 免疫グロブリンAを安価で簡便に精製できる技術を開発 白木教授ら

    2025/09/11

    免疫グロブリンA(IgA)は、からだの粘膜表面に多く存在する免疫タンパク質の一種であり、ウイルスや細菌からの感染を防ぐ効果をもちます。経鼻投与などによって簡便に利用できる感染症予防薬(IgA 医薬品)への応用が期待されていますが、実用化には至っていません。その要因の一つが、IgA の純度を高めるために行われる「精製」工程のコストです。医薬品として利用するためには、高純度の精製が必要不可欠です。しかしながら、IgA の精製には、IgAを特異的に吸着するように設計された高価な有機材料を用いたカラムが主に用いられており、それが生産コストの増加につながっています。  白木教授らは、安価な無機材料であるジルコニア粒子を用いた IgA の新しい精製方法を開発しました。この方法では、ジルコニア粒子を充填したカラムに未精製の IgA 溶液を流し、pH や塩濃度を調整することで、IgA を選択的に回収することが可能です。使用する溶液の pH は弱酸性から中性の範囲であるため、IgAの構造や機能に与える影響を最小限に抑えることができます。  本研究結果は、ジルコニアは天然に豊富に存在する安価な材料であるため、従来の精製方法と置き換えることで、生産コストの大幅な削減が見込まれます。本技術は、IgA 医薬品の研究開発や実用化を加速させ、感染症の予防やパンデミック対策に貢献することが期待されます。 詳細はこちら 同じ記事はこちらのページでも掲載されています。

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  • 教員インタビュー:伊藤 良一 教授

    2025/12/29

    Q 研究テーマを教えてください 炭素材料(グラフェン)に特異な幾何学構造を付与して今まで発見されていない物性を発現させたり、カーボンニュートラル技術に応用する研究をしています。 Q 研究の内容と、研究の魅力を教えてください 物質の幾何学形状のみを制御することで、物性を制御するという新しい学問を展開しています。例えば、炭素材料では、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラファイトなどがハチの巣型の炭素結合を共有していますが、それらの特性は大きく異なります。なぜ幾何学構造が異なると物性が異なるのか?そして、どのような要素に着目したら狙った物性をデザインできるのか、興味は尽きません。 Q その研究の先にある未来や、あなたが抱く夢を教えてください 自分の研究室を卒業した学生たちが私を追い越し世界に羽ばたいて大きく活躍することが夢です。 Q 研究を始めたきっかけは何ですか? 会社に就職する適性がないと自覚したこと Q 研究以外で熱中していることは何ですか? 研究 Q 日常生活で心がけていることを教えてください。 問いかけることを忘れないようにしています。答えは与えられるものではなく、自分で見つけ出すもの。 Q 応用理工学類/サブプログラムのアピールポイントを教えてください 様々な専門分野を持った先生が自由に研究をしています。何でもできる学類といえます。しかし、裏を返せば、学生の学ぶ自主性が強く求められています。学生自身の学びたいという自主性を育み、学生の研究興味の取りこぼしのないところが応用理工学類の特徴です。 Q 学生へのメッセージをお書きください 今の学生は激動の時代を生きていると思います。凄まじい速さで変化していく世界に流されず、自分の強みが何なのかきちんと見極めて、自身の能力を磨き、世界を引っ張っていけるリーダーになってください。 伊藤 良一 (教授) 固体物理とエネルギー工学に魅力を感じ、研究の道に進む。グラフェンの基礎物性やデバイス応用などの基礎物理の発展、CO₂電気化学還元や水電解を中心とした持続可能なカーボンニュートラル技術の実現を目指す。特に、炭素材料に着目し、金属特性を炭素材料で再現・代替するための学理を探求している。これまで物性やエネルギーに関する基礎・応用研究へ取り組み、多数の科研費プロジェクトや受賞歴を持つ。応用物理学に基づく基礎研究を軸に、社会実装につながる技術の確立を目指している。 詳しくは研究者総覧をご覧ください

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  • 新任教員インタビュー 長谷川 友里 先生

    2025/02/12

    研究室の集合写真 Q どんな研究をされていますか? 走査トンネル顕微鏡や光電子分光法を用いて、分子の形を調べています。特に、材料の表面や界面では分子軌道はどのような影響を受けるのか、それがデバイス開発にどのように役に立つのかを調べるのが大まかな研究テーマです。 基礎研究がメインになってはいますが、少しでも応用研究に関連する・役立つようなことができればいいなと思っています。 Q その研究の先にある未来や、あなたが抱く夢を教えてください。 今は分子軌道の形をみる、ということが一つの課題ですが、形を制御することで機能を創出できるような技術を作れるようになりたいです。 Q 研究を始めたきっかけは何ですか? 何かの本か雑誌を見たときに原子や分子の形、それらが集まってできた形をみる研究が紹介されていました(当時はよくわかりませんでしたが、三角形だったので、半導体薄膜のアイランド成長の顕微鏡像だったのだと思います)。見た目に惹かれたのと、原子や分子の世界でも形が機能につながるのが面白いと思いました。 もう一つ惹かれたのが、自己組織化です。自己組織化とは、複数の要素が集まる際に、要素単体ではありえないような機能を発現する現象のことです。その形状と機能とが関係するのが面白いと思いました。興味のある方には、蔵本由紀さんの「非線形科学」をおすすめします。 Q どんな学生時代を過ごされましたか? チャンスがあったときに思い切って海外研修に参加したり、研究所の夏期合宿に参加してみたのが楽しかったです。それ以外はどちらかというとインドアだったのであまり活発な学生生活ではありませんでした。 Q 研究以外で熱中していることを教えてください。 植物が面白いなと思います。先日サボテンの栽培キットを手に入れたのですが、種から発芽して親指の先ほどの大きさに育つまで4-5年かかると知って驚きました。美術館・博物館に行ってよくわからない形のものを見るのも好きです。 Q 日常生活で心がけていることを教えてください。 早寝早起です。 Q 応用理工学類/サブプログラムのアピールポイントを教えてください。 物理系と化学系の両方の先生がいて、授業やセミナーでいろんな方向からのアプローチを知ることができるのが良いところだと思います。 Q 最後に学生へのメッセージをお願いします。 他人の言うことや流行りのことなどはあまり気にせず、やってみたいことをやってみるのがいいと思います。学生生活、楽しんでください! 長谷川 友里 Hasegawa Yuri(助教) 詳しくは研究者総覧をご覧ください 原子や分子の形が機能を生み出すことに魅力を感じ、研究の道へ。走査トンネル顕微鏡や光電子分光法を用いて分子の形と電子状態を研究する。特に、材料の表面や界面での分子軌道の変化に着目し、その特性がデバイス開発にどのように活かせるかを探求している。基礎研究を中心にしながらも、応用につながる発見を目指す。将来的には、分子軌道の形を制御し、新たな機能を創出する技術の確立を目標としている。

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  • 新任教員インタビュー:眞榮 力 助教

    2025/01/23

    仕事風景~研究居室にて Q 研究テーマを教えてください ダイヤモンド中の発光中心を用いた量子センシングを研究しています。ダイヤモンドに関わらず色んな材料の量子センシング応用を見据えた材料研究、評価研究をしていきたいと考えています。 Q その研究の先にある未来や、あなたが抱く夢を教えてください。 研究生活もまだまだ序盤ですので、大きな未来や夢は今描けませんが、とにかく、納得できるまで目の前の現象や結果を考えて色んな人にわかってもらう、これに今の自分の目標は尽きると思います。 Q 研究を始めたきっかけは何ですか? 私自身一旦企業での開発を経験しています。企業では、学術的に既知のものを、デバイス化、かつ、それを安定的に量産という一連のプロセスが大事という印象が大きいですが、実は学術的によくわかってないことも、使えればよい、仕様を満たしているから良いという発想もあったりするんです。私自身、会社にいて次第に、分かっていないことに関して、しっかりと物理、数学的にこうと説明したいと思うようになり、アカデミアに博士学生として戻ってきました。 Q どんな学生時代を過ごされましたか?今に繋がっていることはありますか? サークル:バイト:勉強、研究=1:1:1くらいの比重で学生生活を送っていました。今では、プライベートと研究のバランスをとるために、時間配分、効率を意識する必要がありますので、学生時代の全部を等価に頑張った経験が生かされています。 Q 研究以外で熱中していることを教えてください。 毎日10kmランニングをつくば市の南にある洞峰公園でやっています。意外と、毎日走っている方が多いですね。また、月一くらいで登山もしています。あとは、漫画を読むのも熱中しています。最近は、南北朝時代、室町時代に焦点を当てた歴史漫画が面白かったです。具体的には、「逃げ上手の若君」、「新九郎奔る!」ですね。既刊までは読み終わっていて、続きを楽しみにしています。さらに、作中に出てくる聖地巡礼もこれから考えています(笑)。 Q 日常生活で心がけていることを教えてください。 ランニングも含めて、毎日のルーチンワークを怠らないように心がけています。研究での悩みはつきないですが、こういうルーチンワークで頭がリセットされ、良いアイディアを着想し、一見良くない結果もポジティブに捉えられることが割りとあります。 Q 応用理工学類/サブプログラムのアピールポイントを教えてください。 研究分野が幅広くカバーされ、プロフェッショナルな教員の方々のサポートを受けられる点ではないでしょうか。個人の経歴の話しをさせていだきますが、私は所謂物理学科から固体物理に進学した人間です。そこでは、半導体、金属、超伝導等の先端分野がカバーされていて、ここでいうと応用理工の電子・物理サブプログラムに相当します。私自身、生体や材料工学等の色んな分野の人と研究をしだしたのは、ポスドク研究員時代からと少し遅めです。一方で、応用理工は、さらに物質科学・バイオを含む物性・分子工学サブプログラム、NIMSと連携した材料工学サブプログラムが用意されていますので、学生の頃から多角的な視点から勉強でき、多様なヒトと一緒に研究生活が歩めるのではないかと考えます。 Q 最後に学生へのメッセージをお願いします。 皆さんが受験勉強等でされていた物事を絶えず吸収し続ける姿勢は継続していただきたいと思っています。さらに、大学、大学院に入ってからは、自分の中で咀嚼し、解釈した少し抽象的な内容を分かりやすくする作業が多くなってきます。実際に専門ではない研究者や、一般の方にわかりやすく伝えないと評価されない経験も増えてきます。口頭、文章いずれの媒体でもその機会が多いように思います。近年発展しているAIのサポートも上手く使って乗り越えていってください。 眞榮 力 Shinei Chikara(助教) 詳しくは研究者総覧をご覧ください ダイヤモンド中の発光中心を利用した量子センシングを研究する。企業での開発経験を経て、未知の現象を物理や数学的に解明することを目指してアカデミアに戻る。現在は、ダイヤモンドに限らず、さまざまな材料を用いた量子センシングの応用を視野に入れた材料研究や評価研究に取り組む。

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  • 卒業生インタビュー 齋田 友梨 さん

    2024/10/07

    齋田 友梨 プロフィール 応用理工学類卒業数理物質科学研究群修了旭化成株式会社  私は高校生のときに材料科学を勉強したいと思っており、筑波大学応用理工学類への進学を決めました。材料科学に興味を持ったきっかけは、大学のオープンキャンパスで、工業的にアンモニアの生産を可能にしたハーバー・ボッシュ法の発明の話を聞いたことでした。アンモニアは化学肥料の原料であり、ハーバー・ボッシュ法の発明によって人口が急増した20世紀の食糧生産を支えることができたとも言われています。ハーバー・ボッシュ法の発明はハーバーの理学的な発見と、ボッシュの工業化の実現によって達成されています。自然科学の原理・原則を明らかにする理学と、理学的知見を技術へと応用する工学の両方の視点を身につけることは材料科学の研究を行う上で重要であり、これらを学ぶことができる応用理工学類はとても魅力的でした。  筑波大学に入学してみると、自分のやりたいことに主体的に取り組んでいる人がとても多いという印象を受けました。つくば市は民間団体(NPOや個人)の活動が盛んであり、筑波大学やつくば市が、やりたいことを応援する風土が強いのだと思います。そんな筑波大学で、私も勉強、課外活動、研究等いろいろなことに取り組みました。  筑波大学には、 文化系サークル、体育会(運動部)・芸術系サークルを始め、様々なサークルがあります。私は、トークイベントを主催する学生団体TEDxUTsukubaに所属していました。TEDxUTsukubaでは、アメリカのTED(英語学習でよく取り上げられる、赤いマットの上で賢そうに話すプレゼンのイベントを運営する団体)からライセンスを受けて、TEDのIdeas Worth Spreadingの理念をもとにトークイベントの企画・運営を行っています。その中で、私はイベント開催に必要なスポンサー集めに取り組んでいました。活動の中で、団体の活動を応援してもらうためにどうすれば良いのかを考え、活動の魅力を伝えたり、主体的に課題解決に取り組んだりしたのはよい経験になりました。  学類4年生以降は、計測系の研究室に所属し、「分子動画を撮影する」研究に取り組みました。材料の中で、1 nmほどの大きさの分子が100兆分の1秒の時間スケールで動く様子を観測し、機能性材料のメカニズム解明につなげるという研究でした。学会に参加したり、フランスに2か月留学したりする機会にも恵まれ、貴重な経験をすることができました。  今は、学生時代の研究を生かして、化学メーカーで計測・解析の仕事をしています。筑波大学で身につけたやりたいことに主体的に取り組む力、研究で身につけた論理的思考力が役に立っていると感じています。いろいろなことにチャレンジできる環境と、チャレンジしている友人に出会うことができて、筑波大学に来て良かったと思っています。  筑波大学には、やりたいことを見つけたり、やりたいことを応援してくれたりする環境があると思います。みなさんも興味を持ったら、ぜひキャンパスに足を運んでみてください! ※この記事は応用理工学類のHPでも掲載されています。

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  • 新任教員インタビュー:姚 遠昭 助教

    2024/08/27

    Q 研究テーマを教えてください 観たいものが観える走査電子顕微鏡(SEM)の開発に取り組んでいます。 Q もう少し具体的にはどんな研究でしょうか? まず、低真空SEMに関する研究を行っています。低真空でのSEM観察は、試料表面の帯電を抑制することができるため、これまで電子顕微鏡観察が難しかった有機物や生体試料なども観察が可能になっています。低真空SEMでは、導電コーティングなどの時間のかかるサンプル前処理が不要です。この使いやすさから、生体サンプルを観察するユーザーが増えています。 ただし、低真空SEMは検出信号に含まれる物理情報が明らかではありません。私は低真空SEMの電子検出の物理を明らかにするとともに、新たな応用をめざして様々な試料観察に取り組んでいきます。 また、データサイエンスに関しても研究を進めたいです。これからのAI時代においては、コンピューターの力を画像処理に活用して、SEMの操作性や測定精度をさらに向上させたいと考えています。5 年前、ChatGPT にスムーズな会話ができるとは想像もできませんでした。今から5年後、SEMに という指示を出したらすぐに答えをもらうかもしれません。そんな未来を目指して頑張っています。 Q どんな学生時代を過ごされましたか?今に繋がっていることはありますか? 留学生として筑波大学で学位を取得しました。大勢の留学生が研究をしている国際的な筑波大学で、日本人だけでなく世界中から来た留学生の友人を得ることができました。日常会話はもちろんですが、講義やセミナー、国際会議での発表や質疑応答、海外研究者とのディスカッションなどで英語力と表現能力を向上させることができ、大きな自信に繋がりました。 学生間の共同研究も積極的に推進し、その後の研究活動に非常に有益でした。この経験を生かし、国際性と広い視野を持った学生の育成のために、各分野の最新の研究成果について学生と英語で交流し、学生レベルでの分野横断共同研究を積極的に支援していきたいです。 Q 日常生活ではどんなことを心がけていますか? 仕事の効率を維持するには、健康な体が不可欠です。特に私のように毎日パソコンにむかっている人は一定の運動量を維持する必要があるため毎週水泳をしています。学生時代から水泳が大好きで、最近は子供たちと水泳をしているため、楽しみが二倍になっています。 Q 最後に学生へのメッセージをお願いします 将来、自身の専門性を外部で発揮する人材になるためには、生涯学び続ける姿勢が重要です。そのためには、学生の興味・自主性を重視し、研究が自分から発信したものだという意識を持つ必要があると思います。特に応用理工学類/サブプログラムは、社会的な要請ではなく、自発的に想起される疑問を研究課題へと昇華させる力が求められます。そのため自らが疑問に思うことを提起し、その解決方策を考え、計画を立案・遂行し、成果を公表するまでの、研究の流れを学生自身が体験することで、能力を発揮できる人材へと成⾧できると考えています。皆さんに自主性を重んじ、卒業後も継続的に学習できる能力を持ってほしいです。応援しています。 姚 遠昭 YAO Yuanzhao(助教) 詳しくは研究者総覧をご覧ください SEMにおける画像形成過程解析をテーマに、試料から放出された二次電子軌跡計算によって、検出器信号の特徴をあきらかにし、各種電子検出器の特性評価を行う。今後は次世代電子顕微鏡をターゲットに、低真空環境または低加速電圧でのSEM計測技術の開発、および検出信号の物理を解明して新しいSEMの提案を目指す。さらにAI技術を導入してSEM画像処理に取り組み、新しい計測技術の開発に挑む。

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  • 新任教員インタビュー:浦 朋人 助教

    2024/08/10

    ゼミ後の一枚(浦先生は中央です) Q 応用理工学類/電子・物理工学サブプログラムの魅力は何でしょうか? 私は応用理工学類および電子・物理工学サブプログラム出身で、酵素という生体分子を研究しています。生体分子のふるまいを理解するためには、さまざまな物理現象に基づいた計測と解析法を組み合わせる必要があります。学類やサブプログラムで幅広い物理、化学、数学を学んだ経験は、いろんな計測や解析を行う上で役に立っています。 Q 今取り組んでいる研究テーマをもう少し詳しく教えてください 酵素の機能、構造、他分子との相互作用、集合状態を計測し、理解を深めることで、酵素のはたらきを制御する研究をしています。われわれが実験室で化学反応を進める場合、希少な金属元素などを用いて高温高圧で行うことが一般的です。一方、生体内ではありふれた元素のみを用いて、常温常圧で多くの化学反応が効率的に進んでいます。私は、生体内の触媒として働く“酵素”の理解を深めることで、生体内の反応がなぜ効率的に進むのかを解明し、その知見を生体外の反応へ応用する研究を行いたいと考えています。 Q その研究の先にある未来と、あなたが抱く夢を教えてください 将来的には、酵素を利用した効率的な反応を生体外で実現し、昔映画で見たゴミを燃料にして動く車のようなデバイスを作りたいです。また、生体内の酵素の異常を検知することで疾患の早期診断法を開発したいです。これらの夢に向けて、乗り越えるべき課題は多いですが、こつこつ地道に基礎研究を進めていきます。 Q つくばでの学生時代はどう過ごされましたか? 学生時代、私は毎日サッカーをして過ごしていました。研究には、チームでの協力が必要な場面と個人での集中作業が必要な場面があり、今振り返ると、サッカーで培った経験が生きている気がします。何かに打ち込んだ経験がある人は、その経験が研究に生かされるかもしれません。 Q 研究を始めたきっかけは何でしょうか? 大学2年生のとき、学内の掲示板で研究所の業務員募集を見つけました。運よく採用され、細胞の動態を光学顕微鏡で観察する研究を始めました。つくばには研究所がたくさんあり、このような機会が身近にあることは大きな利点だと思います。 Q 研究以外で熱中していることや日常生活で心掛けていることを教えてください 休日は、応用理工学類の教員や大学院生、研究者等の方々と一緒にサッカーをしています。毎日しっかり食べる、寝る、休むことを心がけています。 Q 最後に学生へのメッセージをお願いします いろいろな知識に関しては教えることができますが、何かへの興味そのものを教えることは難しいと思っています。もし、応用理工学類や電子・物理工学サブプログラム、または私たちの研究に少しでも興味があれば、ぜひ一緒に学び、研究しましょう。 浦 朋人 URA Tomoto(助教) 生体内の酵素反応の制御機構に興味を持ち、原理解明と産業応用を目指して研究を進めている。現在は、特に酵素の液-液相分離現象に着目し、その動的なふるまいをさまざまな計測手法を用いて理解することに取り組んでいる。 詳しくは研究者総覧をご覧ください

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  • 教員インタビュー:茂木 裕幸 助教 

    2024/04/12

    実験室にて卒業生との一枚、皆さん研究を頑張りました Q 研究テーマを教えてください 光技術といくつかの先鋭な探針を使いながら、超高速に生じる現象を原子レベルの精細さで観察できる顕微鏡を作り、ナノテクノロジーの発展を目指しています。 Q 研究の内容と、研究の魅力を教えてください 主には、先端のするどい針(プローブ)を使って材料の表面を観察できる「プローブ顕微鏡」という装置と、ごく短い間だけ光を発射できるパルスレーザーを使って研究を進めています。装置を自分達で組み上げて、上記した最先端の顕微鏡装置や観察手法の開発をするのが主な仕事です。最近では、情報処理デバイス等への応用が期待されている極薄いシート状の半導体材料にターゲットを定め、その中での電子や正孔(電子の抜けた穴)の動きを、ナノメートルスケールで観察/操作することに注力しています。針先のごく一部から出てくる弱い信号を捉えるので、簡単にはデータが得られず大変なこともあります。しかし、自分で作った装置の改良を重ね、誰も見たことがない結果が得られたときには、ものすごく感動しますよ! Q その研究の先にある未来とあなたが抱く夢を教えてください 現在は、極めて微細な領域や早い現象を観察する顕微鏡を作っています。将来的にはさらに発展させて、ナノスケールの物質を観るだけではなくて、操作することも可能にしたいと思っています。原子/分子レベルの材料や構造を手に取るように作り上げ、これまでにない機能が発現する様子をこの目で観る、これらを両立する顕微技術を開発したいと夢想しています。 ナノレベルで超高速な現象を観る時間分解プローブ顕微鏡実験の様子、パルスレーザーと複数の探針を駆使して極限領域での計測/操作を目指している Q 応用理工学類/電子・物理工学サブプログラムのアピールポイントは何でしょうか? 入学してから関われる分野の広さが最大の特徴だと思います。物理・化学・生物と幅広い科目が用意されており、それぞれの分野へ精通する先生方に指導していただけます。私も応用理工学類の卒業生ですが、大学入学時には将来取り組みたい分野を絞り切れませんでした。確か、入学当時には化学系に興味を持っていたのですが、学んでいく中で物理の面白さに触れることができ、最終的には物理計測の分野で博士後期課程まで進学しました。また、多くの研究所が集うつくばという環境も、研究者同士のコミュニケーションや大学外の装置利用等がしやすく、研究を進める上で大いに役に立っています。 Q 学生へのメッセージを教えてください 大学生活で重要なことは、その自由さを活かして、じっくりと将来望む分野を見極めるために行動することでもあると思います。そのためには、応用理工学類は打ってつけの場所ではないでしょうか。是非、つくばという地の利を生かして、様々なことへ積極的にチャレンジしましょう!我々も全力でサポートします。 Q 研究以外で熱中していることはありますか? 大学時代には合唱サークルに所属していて、そこで出会った仲間たちと時々集まり、今も歌っています。最近は、もっぱら子育てに熱中しています。 茂木 裕幸 (助教) 走査プローブ顕微鏡技術を応用して、マルチプローブ化や時間分解計測などの発展的なナノスケール計測技術開発を行い、これまでにない応用計測の実現を目標に研究を行ってきた。最近では、単原子/分子厚の二次元半導体材料を対象に、光励起した電子/正孔のナノスケール精度での計測や制御に取り組んでいる。 詳しくは研究者総覧をご覧ください

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  • 教員インタビュー:奥村 宏典 准教授(※取材当時:助教)

    2023/11/03

    2023/11/3更新 Q 研究テーマを教えてください 極限環境で動作する半導体デバイスを作る研究をしています。結晶成長からデバイス作製、物性評価に至るまで行っています。 Q 研究の内容と、研究の魅力を教えてください 半導体の中でも、絶縁体の性質に最も近い材料(超ワイドギャップ(UWB)半導体)を主に扱っています。UWB半導体は、高い電圧をかけても壊れにくく、高い温度で動作し、放射線に強い半導体です。具体的には、酸化アルミニウムガリウム((AlGa)2O3)と窒化アルミニウム(AlN)という材料を扱っており、どちらのトランジスタも本研究室が世界初であり、今も世界をリードしています。 Q その研究の先にある未来とあなたが抱く夢を教えてください UWB半導体に限らず、これまでにない画期的な製品を世に出したいです。実用に耐えうるデバイスを作り、その成果をベースに産学連携や起業へと繋げたいです。 Q 応用理工学類/電子・物理工学サブプログラムのアピールポイントは何でしょうか? 同じつくば市にある多数の研究機関と気軽に共同研究ができ、最先端の研究設備を扱いながら、各分野のトップ研究者と一緒に実験できる環境は、非常に貴重です。本研究室も、農研やJAXAの研究者と交流しつつ、NIMS、KEK、産総研、理研の研究者と一緒に、NIMSや産総研、筑波大の共用設備を最大限活用して、最先端のデバイスを作っています。また、サブPには、NIMSや産総研といった研究所との連携大学院が設けられており、この制度は日本だけでなく、世界的に見ても稀です。 Q 学生へのメッセージを教えてください 研究はオリジナリティが非常に重要です。オリジナリティは、人の数だけあるので、本研究室は学生の主体性を最も大切にしています。好奇心の赴くままに、自分のアイデアで、これまでにない革新的なデバイスを作ってみませんか? Q 研究以外で熱中していることはありますか? 学生の頃はスキー、研究員の頃はキャンプ、教員になってからは子育てです。近所の公園で奥村が走り回っている姿を見れるかもしれません(誰得?)。 Q 最後に、日常生活で心がけていることは何でしょうか? 時間と体調の管理です。残り20年程度でできる研究・教育、家族との時間は限られているので、いかに元気な時間を多く確保できるか、日々奮闘しています。 奥村 宏典 (准教授) パワーデバイス・高周波デバイス・光デバイスへの応用を視野に、ワイドバンドギャップ半導体を用いた新規デバイスの作製に取り組む。固体物理学、量子力学、結晶学、電子工学、光物性工学を駆使して、マテリアルから物理、工学応用まで幅広い分野に携わりながら、新しい物理現象の発見・解明を目指している。 詳しくは研究者総覧をご覧ください

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  • 卒業生からのメッセージ:岩澤 柾人さん

    2023/11/01

    岩澤 柾人 プロフィール 入学年:2019年 卒業年:2022年(数理物質科学研究科 電子・物理工学専攻(博士後期課程)) 現在の職業(勤務先・役職等):日産化学株式会社 物質科学研究所 物質解析研究部 (2023/11/1更新) Q 現在のお仕事を聞かせてください。 化学メーカーで様々な社内材料の分析業務に携わっています。 特に弊社では、機能性材料から農薬・医薬に至る幅広い材料を扱っていることもあり、社内材料と一口に言っても、分析対象や目的により求められる計測技術は様々です。また、とにかく数日中に結果が欲しいというものもあれば、少し時間をかけてでも本格的に現象の起源を調べたい、というものもあり、材料開発側の方々とコミュニケーションをとりながら日々業務にあたっています。 最近では、顧客からの要求特性の高度化だけでなく、種々の特性を裏付けるメカニズムの解明を求められることも増えており、汎用的な分析だけでは答えが出せないというものも多く存在します。こうした課題に対しては、大学や他企業との共同研究を通じて、かなりマニアックな計測や評価の検討をすることも少なくありません。多種多様な課題に対して様々な手法を用いてアプローチしていくことは、研究室時代の感覚と通じる部分もあり、これまで学生時代に培ってきた経験が大いに活きていると感じています。 Q 今改めて、電子・物理工学サブPで良かったと思うことを聞かせてください。 私の所属した研究室に限らず、オンデマンドで装置や評価系を開発・改良して、新たな現象の理解に繋げるといったような、一つの領域に縛られない研究室が多かったように思います。そうした環境の中で試行錯誤しながら一歩ずつ研究をやり抜いた経験は、今も自分の中で大きな自信に繋がっています。また、研究の過程ではわからないことが出てくることはざらにありますが、ふらっと遊びに来た他研の先生や学生から聞いた話によって解決した課題も多くありました。より多角的な視野で物事を考えることを学べたのも、様々な分野の人たちとフランクだけど割と真面目に交流ができる環境があってのことだったと感じています。 Q 博士号を取得して良かった点は何ですか? 博士号を取得してというよりは、取得する過程で得た経験や人との繋がりは、他では得難いものだったと思います。特に、他大学の先生や研究者の方々との深いコミュニケーションは、修士時代に経験することは難しかったように思います。また、そうした繋がりを通して、徐々に世界が広がっていく感覚を味わえたのも、とても良い経験でした。 Q 博士後期課程で苦労されたことを教えてください 自分の研究があまりうまくいっていない時期ほど、同年代の学生の良い業績などを目にするたびにプレッシャーを感じていたことをよく覚えています。良くも悪くも、見渡せば自分より優秀な学生ばかり、という環境で、他者と自分を比較して一喜一憂していた時期は精神的に苦しかったです。そんな時ある人に、「世界には飲み水に困る人もいる中で、ずいぶんと幸せな悩みだな(笑)」と言われ、いかに目先のことに捕らわれていたかを気づかせてもらったことは今でも記憶に残っています。 あとは、成果が出たのが遅めだったこともあり、卒業直前の博士論文の執筆時期のことはあまり記憶がありません。 Q 電子・物理工学サブPの博士後期課程への進学を考えている学生に対してメッセージをお願いします 最近、世間(日本)では博士への風当たりが強く、ネットでも「就職できない」とか「食っていけない」というような悪評ばかりを目にします。しかしながら、昨今の技術革新により個人の技能が平均化されていく中で、真に求められるのは数値化することのできない能力ではないかと思います。一見、博士課程とは専門分野の深い知識を得る過程だと思われがちですが、個人的には、問題解決へ至る思考プロセスや些細な違和感に対する嗅覚、独創的な発想や他者を惹きつける話し方、といったような言語化しにくい感覚を、普通は許されないほど恵まれた環境で時間をかけて磨いていける最後の機会だと思っています。 偉そうなことを言っていますが、当時、高尚な思いもなくふんわりと博士課程に進んだ私は、あまり勤勉な学生ではなかったと思います。在学中も周囲に追いつくのが精いっぱい、卒業後の現在も、上述したようなセンスを今の自分が持ち合わせている、とはとても言い切れません(笑) ですが、圧倒的な感性を持つ達人たちからその果てしない世界の一端を感じられただけでも、自分にとっては大きな価値があったと感じています。 泣いても笑っても、立派な大人になる前最後の“再延長のモラトリアム”、悩んでいるくらいなら、思い切りハードに楽しんでみてはいかがでしょうか。

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  • 卒業生からのメッセージ:佐々木 椋一さん

    2023/06/26

    佐々木 椋一 プロフィール 入学年:2014年 卒業年:2018年(理工学群 応用理工学類) 入学年:2018年 卒業年:2020年(数理物質科学研究科 電子・物理工学専攻(博士前期課程)) 現在の職業(勤務先・役職等):株式会社NTTデータ 決済ITサービス事業部 (2023/6/26更新) Q 現在のお仕事を聞かせてください。 金融機関向けの決済システムの開発に携わっています。現在は数年間におよぶ開発プロジェクトに参画しており,円滑に進むようお客様との調整やチーム内外のマネジメント業務をする傍ら,実際に手を動かしてプログラムを書いたり試験を実施したりもしています。社会の決済インフラを支えるシステムであり,特に品質の確保は欠かせません。そのためには技術的な理解に加え,関係者との綿密なコミュニケーションや,物事を突き詰めて論理的に分析・説明する力も求められます。職務経験を積みながら少しずつスキルを磨いていっていますが,こうした力は大学院時代の経験も役立っている部分が大きいと実感しています。責任の大きな仕事でもありますが,社会インフラの一翼を担うやりがいを持って働いています。 Q 今改めて、電子・物理工学サブPで良かったと思うことを聞かせてください。 理学と工学の双方からアプローチができることです。私はもともと物事の仕組みや理由を探究することにも興味がありましたし,一方で目に見える形にする解析やモノづくりも好きでしたので,この点を魅力に感じていました。実際に,私の所属していた研究室ではMRIに関する研究をしていますが,磁気共鳴の原理寄りの分野から,コイルの開発,画像診断を見据えた応用まで,幅広いテーマに挑む機会があり,自分の興味や強みを活かして取り組んでいくことができます。社会人になってからも,たとえば現職では,プロジェクトに問題が発生した際,問題が起きた根本原因の追究と,再発を防ぐための仕掛けづくりや別プロジェクトへの応用をしていく必要があります。これらは共に先の2つのアプローチに通ずるものがあり,専門性を高めつつも,この両輪を行き来しながら研究できる環境での学びが活きていると感じています。 Q 電子・物理工学サブPの魅力を教えてください。 学問や研究面については先の項目で触れましたが,その他の面では,研究室内外を問わず学生の交流が活発であることも大きな魅力だと思っています。在学中は研究室のメンバーで定期的にイベントを実施したりしていましたし,他の研究室にちょっとした用事でお邪魔したり,その場にいらっしゃった教員や学生の方とも雑談に花を咲かせたりもしていました。大学院時代の友人とは,社会人になった今でも半年に1回は旅行に行っていて,修了後もつながりが続いています。1研究室あたりの人数がほどほどで,アットホームな研究室が多いからこその環境だったと思っています。 Q 進路を考えている学生に対してメッセージをお願いします。 将来の進路をまだ明確に描けていない,と不安に思っている学生さんも多いのではないでしょうか。私もその一人で,大学院を志望・受験していた当時は修了後の現在のキャリアパスは想像しておらず,大学院生活を送る中で徐々に進路を明確化していきました。研究のプロフェッショナルとしての道を歩んでいる同期や先輩・後輩も数多くいますが,最初から一本道を歩んでいる人はむしろ少数派で,様々な経験や出会いを通じ,必然と偶然が重なって現在のキャリアに至っている人がほとんどです。電子・物理工学サブPの各研究室では,自身の研究テーマを進めていく中で筑波大学内外の様々な研究機関とタッグを組んで取り組む機会が多くあるのが特徴です。ぜひ,自身の専門性やスキルという「必然」に加えて,これまでの課程では出会わなかった様々な方との人脈を築くことでたくさんの「偶然」を積み重ねていき,その先に見えてくる景色を楽しみにしてもらいたいと思っています。

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